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マウスピース矯正の治療期間はどれくらい?

マウスピース矯正の治療期間はどれくらい?

私は東京医科歯科大学の歯周病専門外来にて、難症例を含む幅広い治療の研鑽を積み、その後は都内歯科医院にてお子さんからご高齢の方まで多くの患者様のお口の健康づくりをサポートしてまいりました。

患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせて、あらゆる治療の選択肢をご提案し、心から納得していただける治療法をお選びいただけます。神保町ミセ歯科・矯正歯科は、患者様との信頼関係を大切に築きながら、ドクター・スタッフともに一丸となって、あなたの健康を末長く支えてまいります。

マウスピース矯正は、目立たないうえ、取り外しができるため、人気の高い歯列矯正方法です。しかし、従来のワイヤー矯正と比べると「治療期間が長い」といわれるために、少々不安に思う方もいるのではないでしょうか。
マウスピース矯正の治療期間は一般的に3〜4年程度といわれていますが、ご自身の歯並びの程度によって異なります。管理の仕方や歯の状態によっては想定よりも長引くケースもあるため、注意が必要です。

    本記事では、マウスピース矯正に必要な期間を歯並びの状態ごとに紹介する他、治療期間が長引く可能性のある要因についても解説します。

    マウスピース矯正の治療期間

    マウスピース矯正にかかる治療期間は全部で3〜4年程度が目安です。マウスピース矯正の治療期間には、動的治療期間と保定期間の大きく2種類の期間があります。 動的期間とは、歯を動かして歯並びを整える期間です。治療期間は歯列の状態により、軽度の場合は半年から1年程度で済みますが、重度であれば2年以上かかるケースもあります。 一方、保定期間とは整えられた歯が後戻りしないようにするための期間です。一般的な目安は1〜3年程度ですが、装置を正しく装着しなかったり、歯ぐきや骨の状態が悪かったりすればさらに長くかかる場合もあります。

    動的治療期間

    動的治療期間とは、歯を移動させる期間のことです。マウスピースを毎日、できる限り長い時間装着して歯列を整えます。 治療期間は、歯並びの状態によって大きく変わり、軽度の歯並びであれば、一般的に半年から1年程度で終了します。また、中等度の場合は歯の移動がより複雑になるため、1年から2年ほどは必要になるでしょう。一方、重度になると、2年以上の長い期間を要することも少なくありません。

     

    軽度の歯並び改善(半年~1年)

    軽度の歯並びとは、主に次のような状態をいいます。歯並びが「悪い」というほどではなく、歯列の乱れもそれほど目立ちません。

     
    • 前歯が1〜2mm程度ずれている
    • いわゆる「すきっ歯」で歯と歯の間に小さな隙間がある
    • 歯が少しだけ重なっている部分がある
    • 噛み合わせが少しずれている

    この程度の歯並びであれば、必ずしも矯正治療をする必要がなかったり、問題の箇所だけ治療する部分矯正で済んだりするケースもあります。矯正治療をするにしても、大幅に歯を動かす必要がないため、歯の角度を少し調整したり、少し移動させたりするだけなので、半年から1年程度と短期間で終了するでしょう。

    軽度の歯並び改善(半年~1年)

    中等度の歯並びとは、主に次のような状態をいいます。

    • 軽度の「出っ歯」で前歯が出ている
    • 歯と歯が重なり合う「叢生(そうせい)」が目立つ部分がある
    • 歯と歯の間に目立つ隙間がある
    • 歯の一部が上下の歯の噛み合わせが逆で「交叉咬合(こうさこうごう)」になっている

    中等度の場合、歯の移動が大きく、かつ複雑に動かす必要があるため、治療期間が長くなります。一般的に1年から2年程度は必要になるでしょう。マウスピースを定期的に交換しながら、徐々に理想の位置に歯を導いていきます。

    重度の歯並び改善(2年以上)

    重度の歯並びとは、主に次のような状態をいいます。一部ではなく全体の歯列を整える必要があったり、あごの骨に問題があったりするケースもあります。

    • 歯と歯が重なり合う「叢生」が歯列全体に見られる
    • いわゆる「受け口」で「反対咬合(はんたいこうごう)」や「下顎前突(かがくぜんとつ)」が見られる
    • いわゆる「出っ歯」で「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」が見られる
    • 前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」が見られる

    症状によっては歯の移動だけでなく、抜歯や外科手術が必要な場合もあります。そのため、治療期間は長引く傾向があり、2年以上かかるケースもあるでしょう。従来はワイヤー矯正でなければ治療が難しい場合がほとんどでしたが、技術の向上によりマウスピースによる矯正が可能な症例も増えてきました。

    保定期間

    マウスピースによる歯列矯正が終わっても、治療は終了ではありません。リテーナーという装置をつけて、歯並びの後戻りを防ぐ保定期間が必要です。これは、元の位置に戻ろうとする歯の性質、移動直後は歯を支える骨や歯ぐきの不安定なことがその理由です。
    保定期間は一般的には2〜3年程度とされています。マウスピースの使用期間に比例して長くなり、マウスピース矯正による治療期間に半年ほどプラスした年数が目安です。
    ただし、歯ぐきや歯の骨の状態がよくなかったり、歯科医師の指示を守って装着しなかったりすれば、さらに長い期間が必要になる可能性もあります。

    マウスピース矯正とワイヤー矯正の治療期間の違い

    マウスピース矯正とワイヤー矯正の治療期間には大きな違いはありません。以前は、マウスピース矯正の方が歯の移動量が少ないといわれ、時間がかかるとされていました。
    しかし、現在では技術が進歩し、ほとんど違いがないといえます。それぞれの治療期間の目安は以下の通りです。

    治療方法 治療期間の目安 1ヶ月あたりの歯の移動量
    マウスピース矯正 1~3年程度 0.3mm~1.0mm
    ワイヤー矯正 1~3年程度 0.5mm~1.0mm

    ただし、上記はあくまで目安であり、どちらが短いかは症例によります。複雑な歯並びであれば、ワイヤー矯正の方が早いケースが少なくありませんし、歯の隙間を埋めるなど横並びだけが問題の場合はマウスピース矯正の方が早い可能性があります。

    マウスピース矯正が長引いてしまう場合

    マウスピース矯正は、想定よりも治療期間が長引くことがあります。その原因は様々で、マウスピースの装着時間が短かったり、定期的な通院が難しい状況だったりすることが影響します。また、歯の動きが予想よりも遅い、治療中に虫歯や歯周病が見つかる、追加治療が必要になるといったことも、治療期間の延長につながります。
    ここでは、これらのマウスピース矯正が長引く原因と対処法について解説します。

    歯周病についてはこちら →

    マウスピースの装着時間が短い

    マウスピースは1日あたり20~22時間は装着しなければなりません。装着時間が短いと、歯が元の位置に戻ろうとする力が働くために、予定通りに歯を移動できません。次のマウスピースへ交換する期間を長くせざるを得なくなり、結果的に治療期間が長引いてしまいます。
    マウスピース治療のメリットの一つは、取り外しができることですが、途中で外しすぎないように注意しましょう。食事や歯磨きのとき以外は常に装着しておくことが大切です。

    定期的に通院することができない

    矯正治療期間中は1ヵ月に1度、少なくとも2〜3ヵ月に1度の頻度での通院が必要です。これは歯科医師が計画通りに治療を進められているかを確認し、必要に応じてマウスピースの調整や装着時間の見直しをするためです。そのため、できる限り予約を守って来院する必要があります。
    しかし、仕事やさまざまな事情から通院が困難になる場合もあるでしょう。それが1年に1、2回程度であれば、大きな影響はありません。しかし、あまりに頻繁であれば問題です。歯が予定通りに移動せず、治療計画を見直さざるを得ない可能性もあります。治療期間をむやみに長引かせないためにも、予約日の来院が難しくなった場合は予約を変更し、来院頻度を下げないようにしましょう。

    歯の動きが遅い場合

    歯が移動するスピードは患者さんによって異なります。人によっては平均よりも遅いために治療期間が長引いてしまうこともあるでしょう。一般的に次のようなケースでは、歯の動きは遅いとされています。

    • 歯が小さく短い:歯の移動に必要な働きをする歯根膜が小さいため
    • ねじれた歯が多い:移動の前に歯の回転が必要なため
    • 年齢:年齢が高くなるにつれ、代謝も落ちるため

    虫歯や歯周病が見つかった場合

    矯正治療中に虫歯や歯周病が発見された場合、矯正治療を中断し、それらの治療を優先して行います。これは、虫歯や歯周病になると歯を支える組織が破壊されてしまい、そこに矯正の力が加わることで余計にダメージを与えてしまう可能性があるためです。
    また、虫歯治療で歯の形状が変わってしまえば、もう一度型を取ってマウスピースを作り直さねばなりません。作成には少々時間がかかるため、その間は治療を中断せざるをえないでしょう。
    さらに、重度の歯周病の場合には治療に数ヵ月かかることもあります。その間矯正治療はできないため、終了が大幅に延びてしまうケースもあるでしょう。
    マウスピース矯正は取り外しができるため、歯磨きがしやすい一方、自浄作用のある唾液に歯が触れる時間が少なくなるため、普段よりも虫歯になるリスクは上がります。矯正治療中はより丁寧なケアを心がけたいところです。

    追加治療が必要となった場合

    これまで紹介してきたような理由で、当初の想定よりも歯が移動しなかった場合には、追加治療が必要になる可能性があります。マウスピースの数を増やして治療を継続するため、治療終了までの時間も延びます。追加治療を避けるためにも、以下のようなことを実践しましょう。

    • 定期検診を必ず受ける:問題が小さなうちに対処できる
    • 装着時間を記録する;アプリを活用するなどして、装着時間を守る
    • 生活習慣の見直し:歯ぎしりや甘いものをよく摂取する食習慣など、歯にダメージを与えやすい習慣を改善し、歯や歯ぐきのトラブルを予防する

    まとめ

    マウスピース矯正の治療期間は一般的に3〜4年程度が目安です。ただし、期間は歯並びの状態によって異なります。軽度の場合は半年から1年程度で終了しますが、重度なら2年以上かかる可能性もあります。加えて、2〜3年程度の保定期間も必要であるため、短い場合でも3年程度、長ければ5年以上かかるのです。
    また、マウスピースの装着時間が不足したり、定期的な通院をしなかったりした場合や、歯の移動が遅い、虫歯や歯周病の発見などがあれば、予想以上に長引くケースもあります。計画通りに治療を進めるためにも、治療期間中は必ず歯科医師の指示に従い、不安な点があれば早めに相談するようにしましょう。

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    出っ歯はマウスピース矯正だけで治る?

    私は東京医科歯科大学の歯周病専門外来にて、難症例を含む幅広い治療の研鑽を積み、その後は都内歯科医院にてお子さんからご高齢の方まで多くの患者様のお口の健康づくりをサポートしてまいりました。

    患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせて、あらゆる治療の選択肢をご提案し、心から納得していただける治療法をお選びいただけます。神保町ミセ歯科・矯正歯科は、患者様との信頼関係を大切に築きながら、ドクター・スタッフともに一丸となって、あなたの健康を末長く支えてまいります。

    前歯が出ている、いわゆる「出っ歯」が気になり「矯正治療をしたい」「マウスピース矯正で治せるのだろうか?」などと悩んでいませんか?
    出っ歯は「マウスピース矯正」でも治療できます。ただし、原因や症状によっては難しいケースもあり、あらゆる症例に適用できるわけではない点には注意が必要です。

      本記事では、出っ歯の治療にマウスピース矯正が適するケースと難しいケースの他、部分矯正と全体矯正の違い、矯正治療にかかる期間や費用について紹介します。マウスピース矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

      マウスピース矯正で出っ歯は治るのか?

      出っ歯のマウスピース矯正は、その重症度やブランドによって治療できる場合とできない場合があります。
      改善可能なのは、次のような軽度〜中等度の出っ歯の方です。

      • 骨格に問題がなく、歯の傾きが出っ歯の原因である
      • 前歯の重なり具合が少ない
      • 前方への突出が軽度

      一方、次のような重度の症状は、マウスピース矯正では治療できない可能性が高いといえます。ワイヤー矯正による治療の他、外科手術を必要とするケースもあるでしょう。

      • 骨格が原因で歯が前に突き出している
      • 上の歯が下の歯よりも6mm以上出ている
      • 歯を大きく移動させねばならない

      また、マウスピースはブランドによって、対応できる症例の範囲が異なります。そのため、ご自身がマウスピース矯正ができるかどうかは、歯科医師によるカウンセリングを受けて判断してもらいましょう。

      そもそも出っ歯とは?

      出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも前に出ている状態をいいます。正式には「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれ、歯の傾きや顎の骨格によって生じる症状です。
      出っ歯かどうかの基準は、上の前歯が出ている程度です。下の前歯より出ている長さが3mm以内であれば出っ歯とはされず、4mm以上であれば出っ歯とされます。
      放置すると、見た目の問題だけでなく、健康上様々な問題が生じる可能性があります。ここでは、出っ歯になる原因や、放置するリスクについて解説します。

      出っ歯になる原因

      出っ歯になる主な原因としては、遺伝によるものと、歯並びに悪影響を与える習慣によるものが挙げられます。

      遺伝によるもの

      親や祖父母が出っ歯の場合、その骨格的な特徴が子どもに遺伝して出っ歯になることがあります。特に次のような要素が遺伝すると、出っ歯になりやすいでしょう。

      • 上顎が大きい
      • 下顎が小さい
      • 歯が大きい

      これらの遺伝的要素が発現すると、歯と顎のバランスが合いません。例えば、顎が小さいのに歯が大きいと、歯が並びきらずに前方に押し出され、出っ歯となるでしょう。

      また、遺伝が原因の場合、骨格によって出っ歯となるため、マウスピース矯正だけでは対応できない可能性もあります。

      習慣によるもの

      日々の悪習慣によるケースもあります。具体的には次のような癖があると出っ歯になりやすいでしょう。

      • 幼少期の指しゃぶり:指をくわえることで前歯が前方に押し出され、噛み合わせがずれる
      • 爪を噛む:前歯や上顎に圧力が加わるため、前歯が押し出される
      • 舌で前歯を押す:前歯に圧力がかかり出っ歯になる。下の位置や噛み合わせに問題があるケースが多い
      • 口呼吸:舌の位置が下がり、上顎の成長を妨げるため出っ歯になりやすい
      • 舌を噛む:前歯に圧力がかかり出っ歯になりやすい

      悪習慣が原因の場合は、骨格まで問題が及んでいないケースも多いため、マウスピース矯正によって治療可能な症例が多いといえます。ただし、後戻りしないためには癖を改めることが大切です。

      出っ歯を放置するリスクについて

      出っ歯症状は、見た目の問題だけでなく、次のような健康上のリスクもはらんでいます。

      リスク 内容
      虫歯や歯周病になる 口を閉じにくいために口呼吸になりやすい。口腔内の乾燥によって自浄作用のある唾液の量が減り、歯垢がたまりやすくなる
      食べ物を噛みにくい 硬い食べ物を噛み切りにくく、食べにくい。また、全体の噛み合わせが悪くなると、しっかり噛めないために胃腸への負担が大きくなる
      顎関節症になりやすい 上下の前歯が適切に噛み合わないため、下顎が前後に動く際に不自然な力が加わる

      このようなリスクを防ぐためにも、出っ歯は放置せず、早めの治療が望ましいといえます。

      出っ歯を治すのに部分矯正と全体矯正どっちがいい?

      出っ歯の矯正には、部分矯正と全体矯正の2つの方法があります。どちらが適しているかは症状によって異なり、必要な治療期間や費用も異なります。ここでは、部分矯正と全体矯正の違いについて紹介します。

      症状による矯正方法の違い

      部分矯正と全体矯正のどちらがよいかは出っ歯の程度によります。

      次のような軽度の症状である場合は、部分矯正で治療可能です。

      • 骨格に問題はない
      • 噛み合わせは正常
      • 歯と歯が重なり合っている部分があまりない

      部分矯正には費用や治療期間を抑えられるというメリットがあります。

      一方、次のような場合は全体の矯正が必要です。

      • 骨格に問題がある
      • 奥歯の噛み合わせが悪い

      全体矯正は時間がかかりますが、根本的な改善が可能です。
      どちらが適しているかは歯科医師に相談し、アドバイスを受けましょう。

      治療期間の比較

      マウスピースによる部分矯正と全体矯正では、治療にかかる期間が大きく異なります。具体的な目安としては以下のとおりです。

      矯正方法 治療期間の目安
      部分矯正 数ヶ月〜1年程度
      全体矯正 1年〜3年程度

      部分矯正の方が動かす範囲が限られるため、治療は短期間で終了します。一方、全体矯正は治療期間は長くなりますが、根本的な歯並びを改善でき、噛み合わせもよくなります。

      費用の比較

      マウスピースによる部分矯正と全体矯正では、治療にかかる費用も異なります。具体的な目安は以下のとおりです。

      矯正方法 費用の目安
      部分矯正 30万〜70万円
      全体矯正 80万〜150万円

      ただし、上記はあくまで目安です。矯正治療は自費診療となるため、クリニックによって異なります。具体的な見積もりは、実際にクリニックを訪れて尋ねてみましょう。

      マウスピース矯正で治すのが難しい出っ歯の症状

      マウスピース矯正で治せるのは、歯並びの乱れの程度が軽度〜中等度の場合です。以下のような重度の症状や骨格に問題がある場合は難しく、ワイヤー矯正を検討せざるをえないでしょう。抜歯や手術が必要な可能性もあります。

      骨格が原因となっている出っ歯の場合

      骨格が原因の出っ歯とは、上顎が大きく成長していたり下顎が小さかったりするために前歯が出て見える状態です。口の中の歯並びには問題がないケースも多くあり、歯を移動させても改善が見込めないため、マウスピース矯正だけでは治療できません。ワイヤー矯正だけでも治療が難しい場合もあるでしょう。手術による顎の骨の調整といった外科的処置の併用を検討する可能性もあります。

      重度の出っ歯の場合

      歯並び全体が著しく悪いために、重度の出っ歯となっている場合もマウスピース矯正だけでは治療が難しいことがあります。歯を大きく動かす必要があったり、歯を動かすスペースがなかったりする症例などが該当します。ワイヤー矯正による治療の他、抜歯などの外科的処置が必要になる可能性もあるでしょう。さらに、上顎と下顎の位置関係が大きくずれている場合には、顎の骨を切って位置を調整する手術を併用することもあります。

      ご自身の症状がマウスピース矯正で治療できるのかどうかの判断は、専門の歯科医でなければ難しいものです。ぜひ矯正歯科医師に相談し、適切な治療法を選択しましょう。

      マウスピース矯正で出っ歯を治す場合の注意点

      マウスピース矯正は目立たずに出っ歯の治療ができるため、見た目を気にする方にとっては、非常に魅力的な方法です。しかし、正しく装着しなければ治療効果を得られなかったり、骨格の問題や出っ歯の程度が重度でなくても選択できなかったりする場合もあるため、注意が必要です。

      マウスピースの装着時間を守る

      取り外しができることはマウスピース矯正のメリットの一つです。食事や歯磨きの時に外せるため、ワイヤー矯正と比べるとストレスを感じにくいでしょう。

      しかし、その分自己管理が必要で、1日20~22時間の装着時間を守ることが非常に重要です。装着時間が不足すると、次のようなことが起こりえます。

      • 歯が予定通りに動かず、治療期間が延びる
      • 歯が元の位置に戻ってしまう
      • マウスピースが合わなくなる

      マウスピースは歯に力をかけて徐々に移動させるものです。長時間外してしまうと、歯が予定通りに動かないばかりか、元の位置に戻ってしまうリスクもあります。1日付け忘れた程度では大きな影響はありませんが、それが頻繁に続くと、マウスピースが合わなくなり、装着できなくなる可能性もあります。

      マウスピースを外す時間はできる限り短くし、決められた装着時間を守ることが大切です。

      インプラントが多いと矯正治療ができない場合がある

      マウスピース矯正を含む矯正治療は、歯を少しずつ動かして正しい位置に誘導するものです。しかし、顎の骨に固定されているインプラントをしていると、歯を移動させるスペースを作れず、矯正治療ができない可能性があります。全く治療できないわけではありませんが、本数が多いと難しいでしょう。

      また、インプラントの部位によっても矯正治療ができない可能性があります。特に出っ歯を治したいけれど、上の前歯がインプラントであるような場合は、動かせないため、マウスピース矯正による治療はできないでしょう。治療できるケースもありますが、理想の歯並びにするのは難しいかもしれません。

      インプラントがある方の矯正治療が可能かどうかは、症例によるため、矯正歯科でよく相談しましょう。

      まとめ

      出っ歯は軽度から中等度であれば、マウスピース矯正で治療可能です。しかし、骨格が原因であったり、重度の症例であったりする場合には適用が難しい可能性があります。ご自身の場合に適用可能かどうかは専門の歯科医師に相談して判断してもらいましょう。

      また、マウスピース矯正による治療効果を得るには、1日20〜22時間の装着時間を守ることも大切です。

      出っ歯の悩みを納得できる形で解消するためにも、専門の歯科医によく相談し、ご自身の歯の状態に合った治療法を選びましょう。

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      歯がぐらぐらする原因

      私は東京医科歯科大学の歯周病専門外来にて、難症例を含む幅広い治療の研鑽を積み、その後は都内歯科医院にてお子さんからご高齢の方まで多くの患者様のお口の健康づくりをサポートしてまいりました。

      患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせて、あらゆる治療の選択肢をご提案し、心から納得していただける治療法をお選びいただけます。神保町ミセ歯科・矯正歯科は、患者様との信頼関係を大切に築きながら、ドクター・スタッフともに一丸となって、あなたの健康を末長く支えてまいります。

      歯がぐらぐらする原因は歯周病かもしれません!!
      歯のぐらつきは、お口のトラブルのサインです。「少し気になるけれど、大丈夫かな」と放置してしまうと、歯を失ってしまう可能性もあります。その原因の一つとして考えられるのが「歯周病」です。歯周病は日本人の多くが抱える歯のトラブルで、進行すると深刻な影響を及ぼします。

        本記事では、歯のぐらつきと歯周病の関係、さらにその他の可能性について解説します。歯周病から歯を守るには早期発見と適切な対策が大切です。歯のぐらつきが気になる方はぜひ参考にしてください。

        歯がグラグラする原因は歯周病かもしれません

        歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨が炎症を起こし、徐々に破壊されていく病気です。初期段階では目立った症状はありませんが、進行すると歯ぐきが腫れたり、出血したりします。さらに進行してしまうと、炎症は歯槽骨(しそうこつ)という歯を支える骨にまで達し、やがて溶かしてしまいます。その結果、歯がぐらつきがみられるようになり、最終的には抜けてしまう可能性もあるのです。

         

        歯のぐらつきは、歯周組織の健康状態を示す重要な指標です。特に、歯槽骨(しそうこつ)の吸収が進むと、支えを失った歯が動揺しやすくなります。初期のぐらつきは治療可能な場合が多いですが、重症化すると元の状態には戻りません。早期に対策を講じることで、歯の喪失を防ぐことが可能です。

        歯周病とは

        歯周病とは、歯を支える歯ぐきや骨に炎症が起きる病気です。主な原因は、歯と歯ぐきの間に溜まった「プラーク」と呼ばれる歯垢です。1mgあたりに約10億個もの細菌がいるといわれており、この細菌が歯ぐきに炎症を起こします。進行すると、歯ぐきが腫れたり、出血したりするだけでなく、歯を支える骨まで溶かしてしまうのです。

         

        また、歯周病は、その進行段階によって「歯肉炎」と「歯周炎」に分類されます。初期段階の症状が歯肉炎です。歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きをした時に出血したりするなどの症状がみられます。適切にケアをしなければ、歯周炎へと進行し、症状が悪化します。最終的には、歯を支える骨が溶けてぐらつき始め、歯が抜け落ちるリスクが高まります。

         

        歯周病は、細菌が引き起こす慢性的な炎症性疾患であり、免疫応答と強く関連しています。特に P. gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス) などの歯周病原菌が増殖すると、炎症性サイトカイン(IL-1β、TNF-α など)が活性化し、歯槽骨の破壊が加速します。単なる口腔内の問題ではなく、糖尿病や心血管疾患とも関連があるため、全身の健康維持のためにも歯周病の管理が重要です。

        歯周病の進行度と歯のぐらつきについて

        歯周病は、段階的に進行する慢性炎症性疾患です。初期段階の歯肉炎では比較的軽い症状で済みますが、進行すると歯周炎へと移行し、最終的には歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、歯のぐらつきや脱落につながります。

         

        また、近年の研究では、歯周病の進行には細菌感染だけでなく、免疫応答や遺伝的要因 も関与していることがわかっています。つまり、単に細菌を除去するだけではなく、炎症をコントロールし、歯周組織の修復を促すアプローチ が必要となります。

         

        ここでは、歯周病の進行段階ごとに、歯のぐらつきをはじめとする具体的な症状とそのメカニズムについて解説します。

        歯肉炎

        歯と歯ぐきの間に溜まった歯垢(プラーク)によって、歯ぐきが炎症を起こした状態です。この段階では、歯を支える骨にはまだ影響が及んでいないため、ぐらつきはありません。歯ぐきに腫れがみられたり、歯磨きをすると出血したりする程度の、比較的軽い症状で済みます。

        ▶ 主な症状:
        • 歯ぐきの腫れ、赤み
        • 歯磨き時の出血(特にフロスを通したときの出血)
        • 歯ぐきの違和感やむず痒さ
        ▶ この段階での治療:

        適切なブラッシングと歯科医院でのスケーリング(歯石除去)を行うことで、健康な状態に戻すことが可能です。

        軽度の歯周炎

        歯肉炎が進行し歯周炎になると、歯を支える骨が少しずつ破壊され始めます。歯のぐらつきもみられ始め、前後に動きます。この状態になると、歯ぐきの腫れがひどくなり、ぶよぶよするようになってきます。

        中度の歯周炎

        歯周炎がさらに進行し、骨が溶けて半分程度になってしまった状態です。この段階になると、歯を支える力が弱まり、歯のぐらつきが顕著になります。前後・左右にぐらぐらするほか、歯ぐきから血や膿が出るようになり、口臭が強まります。歯ぐきが後退するので、歯が長くなったように見えます。

        ▶ 主な症状:
        • 歯ぐきの腫れやぶよぶよ感
        • 歯のぐらつきがわずかに感じられる
        • 口臭の悪化
        ▶ この段階での治療: スケーリング・ルートプレーニング(SRP)を実施し、歯周ポケット内の細菌を徹底的に除去します。

        重度の歯周炎

        歯を支える骨の半分以上が破壊されてしまい、歯のぐらつきがより顕著になり、もはや自力では歯を支えきれません。抜け落ちてしまうケースも多いほか、ものを噛むのも難しくなるでしょう。歯から血や膿も出るので、口臭も強いままです。

        ▶ 主な症状:
        • 歯のぐらつきが明確に感じられる(前後・左右に動く)
        • 歯ぐきから膿が出る
        • 口臭が強くなる
        • 歯が長く見える(歯肉退縮)

        ▶ この段階での治療:

        歯周外科治療が必要になる場合もあり、フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)による歯周ポケットの洗浄や、エムドゲイン(歯周組織再生療法)を用いた再生治療が選択肢 となります。

            歯周病の進行度は、歯周ポケット(歯と歯茎の境にある溝)の深さ や アタッチメントロス(歯と歯ぐきの付着が失われる状態) によって分類されます。初期の 歯肉炎(ポケット3mm以下) は適切なブラッシングで改善可能ですが、軽度〜中度の歯周炎(4〜6mm) では骨吸収が進行し始め、重度歯周炎(7mm以上) では歯が自立できないほどの骨破壊が生じます。ぐらつきを感じる段階では、すでに中等度以上の進行が疑われるため、早急な対応が求められます。

        歯周病で歯がぐらぐらする原因とは

        歯周病が進行すると、歯がぐらぐらするのは、歯を支える骨が炎症によって破壊されてしまうからです。歯は、骨と歯ぐき、歯根膜(しこんまく)とセメント質という歯周組織によって支えられています。

        健康な状態であっても、食べ物を噛むと、歯は多少動くものです。しかし、これらの歯周組織がしっかりと機能し、歯根を固定する役割を果たしていれば、ほとんど動きません。

        歯周病が進行すると、この歯周組織が十分に機能しなくなります。歯ぐきだけでなく、骨にまで炎症が達し、徐々に溶かされてしまうため、歯を支える力が弱まります。その結果、歯がぐらつくようになってしまうのです。

        咬み合わせが悪いと歯のぐらつきが悪化する?

        咬み合わせの悪さは、歯周病による歯のぐらつきを悪化させる可能性があります。

        咬み合わせが正常であれば、噛む力が均等に分散されるため、歯やその周囲の組織に過度な負担はかかりません。しかし、咬み合わせが悪いと、特定の歯に過剰な力がかかり、歯周病で弱った骨や歯ぐきへより負担をかけます。その結果、より歯がぐらつきやすくなったり、歯周病の進行を早めてしまったりする可能性があるのです。

         

        咬み合わせのズレは、咬合性外傷(かみ合わせによるダメージ) を引き起こし、歯周病の進行を加速させます。特に、咬合力が一部の歯に集中すると、その歯の歯根膜や周囲の歯槽骨に過剰なストレスがかかり、ぐらつきが悪化することがあります。

         

        また、咬み合わせのズレが長期間放置されると、歯の移動(ドリフト)や骨の再構築異常が生じ、歯周病治療を行っても安定しにくくなるため、矯正治療や咬合調整を併用することが重要 です。

        当院では、矯正歯科治療にも対応しております。

        歯がぐらぐらするそのほかの原因とは

        歯のぐらつきの原因は、歯周病以外にも考えられます。主な原因としては、次のようなことが挙げられます。

        歯の根本が割れている

        歯の根本が割れているために、ぐらつきが起こっている場合があります。これは「歯根破折」と呼ばれ、歯の根本が縦に割れたり、ヒビが入ったりした状態です。歯根が割れると、歯を支える力が大きく低下し、ぐらつきや痛みを生じることがあります。

        その原因としては、歯ぎしりや食いしばりなどで長期間強い力が歯にかかることが挙げられます。他にも、神経を取り除くなど根管治療を受けるなどして弱った歯にも起こりやすい症状です。

        歯の根本に膿が溜まっている

        虫歯の進行などによって、歯の根の先端に細菌感染が発生すると、膿がたまります。その結果、歯を支える組織が破壊され、歯のぐらつきが起こります。

        被せ物や差し歯が取れかけている

        被せ物や差し歯は、接着剤などで固定されていますが、時間の経過や噛む力の影響で接着力が弱くなる場合があります。その結果、歯が安定せず、ぐらついているように感じることがあります。

        歯ぎしりや食いしばり

        無意識のうちに歯へ強い力をかける習慣です。歯を支える歯周組織や骨への過剰なストレスによって、歯の骨が溶け始め、ぐらつくことがあります。

        ワンポイント!

        歯のぐらつきは歯周病以外にも、外傷、歯根破折、根尖性歯周炎 などの要因が考えられます。特に 歯根破折 は、高齢者や根管治療を受けた歯に多く、破折線(歯に小さなひびが入った状態)に沿って歯が分離していくため、治療が困難なことが多いです。また、根尖性歯周炎(歯の根の先端に膿が溜まる病気) は、虫歯が進行し歯髄壊死に至った場合に発生し、歯周病と似た症状を示します。適切な診断のためには レントゲンやCT検査 が欠かせません。

        まとめ

        歯がぐらぐらするのは、歯周病が原因かもしれません。歯周病は進行性の疾患で、放置すると歯を失うリスクが高まります。初期段階では自覚症状が少ないため、定期的な歯科検診と早期治療が重要です。歯のぐらつきや違和感を感じたら、早めに歯科医院を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。大切な歯を守るため、ぜひ歯科医の力を借りてください。

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        歯周病になりやすい人

        私は東京医科歯科大学の歯周病専門外来にて、難症例を含む幅広い治療の研鑽を積み、その後は都内歯科医院にてお子さんからご高齢の方まで多くの患者様のお口の健康づくりをサポートしてまいりました。

        患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせて、あらゆる治療の選択肢をご提案し、心から納得していただける治療法をお選びいただけます。神保町ミセ歯科・矯正歯科は、患者様との信頼関係を大切に築きながら、ドクター・スタッフともに一丸となって、あなたの健康を末長く支えてまいります。

        歯周病は、誰もが罹患する可能性のあるお口のトラブルです。「大したことはないだろう」と思う方も多いかもしれませんが、放っておくと、糖尿病や心筋梗塞などを引き起こすリスクもあります。 もちろん、適切にケアをすれば十分防げる疾患でもあります。お口はもちろん、全身の健康を守るためにも、正しい予防法を知り、実践しましょう。

           

          この記事では、歯周病の基本知識から、特に罹患するリスクが高い人の特徴、さらには予防策や専門医が推奨する正しい歯磨き方法までを詳しく紹介します。

          ご自身の健康を守るためにも、ぜひ参考にしてください。

          歯周病とは

          歯周病は、歯ぐき(歯肉)や歯の骨(歯槽骨・しそうこつ)などの歯を支える周辺組織が炎症を起こす病気です。

          初期段階では自覚症状がほとんどないため、知らないうちに悪化することがあります。早期発見のためにも定期的に歯科検診を受診することがとても大切です。

          また、適切にケアをすれば予防できる疾患でもあるため、正しい歯磨き方法やケア方法を知っておきましょう。

          歯周病の症状と原因

          歯周病になると、その初期には歯ぐきに次のような症状がみられます。

          • 赤み
          • 腫れ
          • 出血

          さらに悪化すると、口臭がするほか、歯の骨が溶け、最悪の場合、歯が抜けてしまう可能性もあります。

           

          歯周病の原因は、プラークです。これは、歯の表面や歯と歯の間に付着している細菌の塊をいいます。口腔内のケアが十分に行き届いていないために、細菌が増殖し、形成されます。

           

          また、歯周病は日本人が歯を失う原因として、第1位に挙げられる病気です。高齢になるほどそのリスクが高まるため、注意が必要です。

          歯周病になりやすい人の特徴

          次の特徴がある方は歯周病になりやすいため、特に注意しましょう。

          正しい歯磨きができていない人

          正しく歯磨きができないと、歯や歯と歯ぐきの間にプラークが溜まりやすく、細菌が増殖しやすい状態になります。炎症が起こり、歯周病になる可能性が高いといえます。

          また、プラークを放置すると、石灰化して歯石になります。さらに多くの細菌を集めて歯肉の炎症を促進し、歯周病はさらに進行してしまうのです。

          甘いお菓子をよく食べる人

          虫歯菌は糖分をエサにして増殖するため、甘いお菓子を食べた後の口腔内は、プラークが形成されやすい状態にあります。細菌の増殖に適した環境であるため、歯周病を発症するリスクは高いといえます。

          また、甘いお菓子は粘着性があるものも多いものです。歯の表面に付くとなかなか取れにくいため、細菌が増殖しやすい環境が長時間続くことになってしまいます。そのため、甘いものをよく食べる人は、歯周病になりやすいのです。

          歯並びが良くない人

          歯並びや咬み合わせがよくないと、凹凸があるために隅々までブラッシングができず、プラークが蓄積しやすくなります。また、食べかすが歯間に挟まりやすいことも、プラークができやすい原因の一つです。

          細菌が繁殖しやすい環境であるため、正常な歯並びの人よりも歯周病のリスクが高いといえます。

          妊娠中の人

          女性は妊娠すると、「プロゲステロン」と「エストロゲン」という2つのホルモンの分泌が増えます。これらのホルモンは、口腔内にいる一部の細菌の栄養源にもなるため、細菌が増殖しやすくなってしまいます。

          さらに、妊娠中は唾液の分泌量も減るものです。そのうえ、つわりがひどいために、歯ブラシを口にすることすら難しい方もいます。通常よりも口腔内の環境が悪化しやすいため、歯周病や虫歯になる方も多いのです。

          糖尿病に罹患している人

          糖尿病に罹患した人は、血糖値だけでなく、唾液に含まれる糖分の濃度も高いものです。さらに、唾液の分泌量が少ないため、プラークが形成されやすい傾向があります。そのため、健康な人より歯周病になるリスクも高いのです。

          年齢別!歯周病罹患率

          年齢ごとの歯周病の罹患率は次のとおりです。

          年齢 歯周病罹患率
          15〜24歳 20%
          25〜34歳 30%
          35〜44歳 40%
          45〜54歳 50%
          55歳以上 55〜60%

          年齢が高くなるにつれ、その罹患率は高まることがわかります。特に45歳以上になると、半数の方が発症します。予防のためにも、30代後半頃から、歯医者でそのリスクを調べてもらい、ケアをしっかりおこなうのが望ましいところです。

          意外と多い!実は歯周病リスクを高める日常の習慣

          次のような習慣がある方は、歯周病になるリスクがより高いといえます。予防のためにもできる限り改善しましょう。

          タバコをよく吸う人

          喫煙者は歯周病にかかりやすいだけでなく、重症化しやすく、治りにくいため、特に注意が必要です。タバコを1日10本以上すうと、歯周病にかかるリスクは5.4倍にもなるといわれています。

          その原因は、タバコに含まれる有害物質が、口内の細菌バランスを崩し、プラークの形成を促進するからです。

          また、血管の収縮によって血流が悪化するため、酸素や栄養素の供給が減少し、自然な治癒力が低下します。その結果、細菌感染への抵抗力も弱まってしまい、歯周病を発症してしまうのです。しかし、血流悪化のために出血やはれが起こりにくいため、初期症状が見られず、発見は遅れてしまいます。

          免疫力も低下するため、治療をしても治りにくく、手術後の回復も遅れます。

          歯ぎしりや食いしばりがひどい人

          歯ぎしりや食いしばりがひどいと、歯周病の発症だけでなく、その進行も速めます。

          歯ぐきや骨に長時間、強い力が加わるために、歯周組織がダメージを受けて炎症を起こしやすく、歯周病の発症につながってしまうのです。さらに、強い圧力によって、歯ぐきの腫れや出血、歯を支える骨(歯槽骨)の破壊も進みやすく、歯周病が進行しやすくもあります。

          口呼吸が癖になっている人

          常に口呼吸をしている人も注意が必要です。口呼吸が常態化すると、唾液の分泌量が減るために、口腔内が乾燥しやすくなります。唾液には、口の中の汚れを洗い流すほか、酸を中和したり、細菌の増殖を抑えたりする役割がありますが、乾燥した状態では、その効果を得られません。口の中の健康が守られず、歯周病を発症してしまうリスクが高いのです。

          歯周病にならないための予防法

          歯周病を予防するには、次のことを実践するのが有効です。

          定期的に歯科クリニックで検診を受ける

          歯科クリニックでの定期検診の受診は、歯周病の予防に大変効果的です。

          検診だけでなく、口腔内の状態に合わせたブラッシングの指導を受けたり、歯磨き粉の選び方、フロスや歯間ブラシの使用方法を教えてもらったりもできます。同時にクリーニングを受ければ、プラークや歯石の除去など普段のブラッシングでは難しいケアもしてもらえるので、歯周病のリスクをより低減できます。

           

          万が一、歯周病を発症していても、適切な治療を速やかに開始すれば、重症化はしません。

          歯周病やそのリスクの早期発見によって、ご自身の負担を大きく減らせるのです。

          正しい歯磨き習慣を身につける

          歯周病を引き起こす細菌は、歯垢の中にいます。そのため、食後は正しい方法で歯磨きをし、できる限り口の中に歯垢を残さないようにすることが大切です。

           

          特に、ブラッシングの際には、歯と歯ぐきの両方を磨くことを意識してください。歯磨きの主な目的には、以下の二つが挙げられるからです。

          • 歯の表面に付いた汚れや歯と歯の間にある歯垢を落とすこと
          • 歯ぐきをマッサージし、血行を促進して、歯肉炎を改善すること

          このように歯と歯ぐきでは、ブラッシングの目的が違うため、次のようにアプローチを変えることが大切です。

          ブラッシングする部位 ポイント
          歯、歯間

          ・1日2回以上は磨く

          ・歯ブラシの他にも、フロスを1日1回、

          ワンタクトブラシを1日1回は使うのが望ましい

          歯茎

          ・ゴシゴシと強くこすらない

          ・歯と歯ぐきの間に歯ブラシを入れて、そっとマッサージするイメージで

          専門医がお勧めする歯ブラシ・歯磨き粉の選び方

          歯ブラシについては、ヘッド部分が小さいものを推奨します。口腔内では、ブラシを動かそうとしても、頬の圧力があったり、あごの骨があったりするために、どうしてもその動きが制限されてしまうものです。ブラシが届かず磨きにい箇所も生じます。

          できる限り細かな部分まで磨くためにも、ヘッドが小さいものを使うのがおすすめです。歯ブラシが届きやすく、様々な角度から当てることもできます。できれば柄の部分も薄いものを選べば、口の中でより動かしやすくなります。

            また、自分でキレイに磨けない人は電動歯ブラシを使うのもよいでしょう。  

          さらに、歯磨き後に洗口液を使用するのもおすすめです。ただし、日本のメーカーが製造しているものは、洗浄成分が薄いものが多いため、「リステリン」や「コンクール」など海外メーカーの製品がおすすめです。日本のメーカーの先口液でもやらないよりは、やった方がよいので、お家にある場合はぜひ使用してください。

           

          特に歯磨きをしすぎて歯茎を痛めている人は、殺菌効果が期待できるため、使用することをおすすめします。

          生活習慣を整える

          歯周病を予防するには、免疫力を向上させることも大切です。免疫力が低下すると、細菌に対する抵抗力が弱まるため、歯周病の発症や悪化をしやすくなります。

          免疫力を向上させるためにも、以下のことを意識しましょう。

          • 栄養バランスを考えた食事を摂る
          • よくかんで食べる
          • アルコールは適度に摂取する
          • 禁煙する
          • 質のよい睡眠を十分にとる
          • 適度に運動をする
          • ストレスを軽減した生活を心がける

          口の中の乾燥を防ぐ

          唾液には、食べかすを洗い流し、酸を中和したり、細菌の増殖を抑える役割があります。口の中が乾燥し、唾液が少なくなると、細菌が増殖しやすく歯周病になるリスクが高まります。唾液がねばねばした状態になっていれば、口の中が乾燥している証拠です。

          次の方法を実践し、改善を試みましょう。

          • こまめにうがいをする
          • あめやガムを食べる
          • 食事はよくかんで食べる
          • 保湿ジェルや保湿スプレーを使う
          • マウスウォッシュを使う
          • 丁寧に歯磨きをする

          これらの方法をためしても、なかなか改善せず、気になる場合は、歯科医師へ相談してください。保湿剤や唾液分泌促進薬などを処方してもらうことで、よくなる可能性があります。

          適切な噛み合わせを維持する

          噛み合わせが悪いと、歯周病の発症や悪化のリスクが高まります。歯や歯ぐきに過剰なストレスがかかるために、歯を支える組織が損傷しやすくなるためです。正しい噛み合わせを維持することは、歯周病予防のために非常に重要です。

           

          もし、噛み合わせの問題が疑われる場合は歯科医師へ相談してください。口腔内の状態を適切に評価のうえ、必要に応じて矯正治療を提案されるかもしれません。歯を適切な位置に調整し、噛み合わせを改善することで、長期的にお口の健康を守れます。矯正の提案をされた場合は、医師と相談しながらよく検討することをおすすめします。

          専門医が推奨する!正しい歯磨き方法

          歯周病を予防するには、正しく歯磨きをすることが大切です。次のようにブラッシングしましょう。

          1. 歯と歯ぐきの間に、歯ブラシを45度の角度であてる
          2. 一度に磨く歯は1〜2本。軽い力で歯ブラシを20回ほど細かく動かす
          3. 同様に隣の歯を磨く
          4. 前歯の裏は1本ずつ歯ブラシを縦に当てて磨く

          歯磨きは可能であれば、毎食後に行いたいところです。1回あたりの時間は最低でも3分、できれば5分行いましょう。難しい場合は、寝る前の歯磨きを特に丁寧に行うようにしてください。

          当院の歯科検診の特徴

          体的な数値の提示によって、患者さんに、どれくらいきちんと磨けているのかを実感してもらい、改善意識を高めてもらうという狙いがあります。さらに、鏡をお見せしながら、歯磨き方法の指導も行うので、具体的に改めるべき点もわかります。

          口腔内の状態が良好ならその状態の維持が、問題があるなら次回の検診までの改善ができるようお伝えさせて頂きます。

          また、当院には、日本歯周病学会認定医が在籍しています。一般的な歯周病の予防や改善はもちろん、重度の歯周病の治療にも対応しているので、歯周病で悩まれている方はもちろん、気になることがある方は、ぜひ一度ご来院ください。

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          歯周病とは

          私は東京医科歯科大学の歯周病専門外来にて、難症例を含む幅広い治療の研鑽を積み、その後は都内歯科医院にてお子さんからご高齢の方まで多くの患者様のお口の健康づくりをサポートしてまいりました。

          患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせて、あらゆる治療の選択肢をご提案し、心から納得していただける治療法をお選びいただけます。神保町ミセ歯科・矯正歯科は、患者様との信頼関係を大切に築きながら、ドクター・スタッフともに一丸となって、あなたの健康を末長く支えてまいります。

          歯周病は、大人の約8割がかかるとされる一般的な歯科疾患です。「たかが歯の病気」と甘くみるのは禁物で、全身の健康にも影響を及ぼす可能性がある恐ろしい疾患でもあります。歯を失う原因になるだけでなく、心疾患や糖尿病などの全身疾患とも関連があるとされているのです。 本記事では、歯周病の基礎知識から症状、進行過程、予防法、そして検査方法について解説します。また、日々のケアや専門的な治療の重要性、歯周病と向き合うための実用的な情報についても紹介します。

             

            歯周病とは

            歯周病を「たかが口の中のトラブルでしょ?」「放っておいても大したことにならないよ」などと甘く考えている方はいませんか? 歯周病は多くの方がかかる疾患です。確かにお口のトラブルの一つではありますが、本当は怖い疾患であり、全身のさまざまな疾患の原因となる可能性があります。 まずは歯周病とはどんな病気なのかについて理解しておきましょう。

            約8割の人がかかっている歯周病

            歯周病は、40歳以上の人のうち約8割がかかっているといわれる非常に一般的な疾患です。歯を支える歯ぐきや歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれる歯の骨などに炎症が起こり、最終的には歯を失う可能性もあります。   歯周病は「歯肉炎」と「歯周炎」の2つに大きく分けられ、歯肉炎は歯ぐきだけに起こる炎症、歯周炎は炎症が歯ぐきだけに止まらず、歯の骨や組織にまで及ぶ状態をいいます。 初期段階では自覚症状があまりないため、気づかないうちに進行してしまうケースが多い疾患です。   「歯周病は高齢者の病気」と思われがちですが、若年層でも歯周ポケットが深くなっているケースが増えています。 特に、歯並びの悪さ、矯正治療後のケア不足、過剰なストレス などが若い世代の歯周病リスクを高める要因とされています。

            歯周病は、全身に影響が及ぶ可能性がある!?

            歯周病は、口腔内だけにとどまらず、全身の健康にも大きな影響を与える可能性があります。近年の研究では、歯周病が全身疾患と深く関わっていることが明らかになってきました。健康寿命を延ばすためにも、日々のケアや定期的な歯科検診を通じて、歯周病を早期に予防・治療することが大切です。   歯周病は 「口腔感染症」 の一種ですが、近年の研究では 動脈硬化の進行インスリン抵抗性の増加 など、全身の健康にも悪影響を及ぼすことがわかっています。特に糖尿病患者は歯周病の 重症化リスクが高まると言われているため、歯科治療と全身管理を並行して行うことが推奨されます。

            歯周病が関連するとされる主な疾患

            歯周病が関係するといわれている主な疾患は以下のとおりです。
            疾患名 歯周病との関連
            心臓病(感染性心内膜炎、狭心症、心筋梗塞など) 歯周病菌が血管に入り込み、心臓の血管にも入り込むことで動脈硬化や血栓の形成を促進する
            脳卒中 血管の内壁に歯周病菌が付着し、血栓を形成しやすくなる。
            糖尿病 歯周病の炎症がインスリン抵抗性を引き起こし、血糖値のコントロールを難しくする
            早産・低体重児出産 炎症性物質が血流を介して胎児に影響を与え、早産や低体重児出産のリスクを高める
            誤嚥性肺炎 歯周病菌が唾液とともに誤って肺に入ることで、肺炎を引き起こすリスクが高まる
            ワンポイント!

            近年の疫学研究では、歯周病が アルツハイマー病の発症リスクを高める可能性があることが指摘されています。歯周病菌が脳に侵入し、アミロイドβタンパクの蓄積を促進する ことで、神経変性を加速させると考えられています。単なる歯ぐきの病気ではなく、認知機能の低下とも関連があることを意識し、口腔ケアを怠らないようにしましょう。 文献:Chang-Kai Chen C-K et al.: Association between chronic periodontitis and the risk of Alzheimer’s disease: a retrospective, population-based, matched-cohort study. Alzheimers Res Ther 8;9(1):56, 2017.

            歯周病になる原因とは

            歯周病は口の中に住む細菌が原因で起こります。特に、主な原因となるのが歯の表面にたまるプラーク(歯垢)です。このプラークというのは、1mgあたり約10億個もの細菌がいるといわれる細菌の塊です。ブラッシングを充分にできていなかったり、糖分を多量に摂取したりして適切に除去されないと、ネバネバした物質を作り、歯の表面に付着します。そうなると、簡単には除去できません。増殖した結果、歯ぐきに炎症が起こり、歯周病へと進行してしまうのです。   歯周病の原因となるプラークは、単なる細菌の集合体ではなく「バイオフィルム」と呼ばれる強固な構造を形成 しています。このバイオフィルムは歯磨きだけでは完全に除去できず、定期的な歯科医によるクリーニングが不可欠です。

            歯周病になりやすい状態

            歯周病は生活習慣や体調が影響する可能性があります。特に以下のような要因があれば、歯周病になるリスクは高まるでしょう。
            • 喫煙
            • ストレス
            • 不規則な食生活
            • 糖尿病
            • ホルモンバランスの変化
            • 詰め物や被せ物が合っていないなど、不適切な歯科治療
            • 不十分な口腔ケア
            • 口呼吸
            これらの状態に当てはまる場合は、日頃のケアを見直し、必要に応じて歯科医の診察を受けることが大切です。

            歯周病の症状とは

            歯周病は、その進行段階によってさまざまな症状が現れます。初期の段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうことも多くあります。特徴的なサインを見逃さず、「あれ?」と思うことがあれば、早めに歯科医の診察を受けるのが望ましいところです。   以下に、歯周病の主な症状を段階ごとに説明します。
            段階 症状
            初期

            ・歯ぐきの腫れや赤み

            ・歯磨き時の出血

            中期

            ・口臭がする

            ・歯ぐきが下がる

            ・歯のぐらつき

            重度

            ・歯と歯ぐきの間からうみが出る

            ・噛むと痛い、噛めない

            症状が進むほど大変な治療が必要になり、歯を失うリスクも高まります。定期的な歯科検診と日頃の口腔ケアで、これらの症状を見逃さないことが大切です。

            歯周病の進行過程

            歯周病は段階的に進行する疾患です。最初は歯肉炎を発症し、歯周炎歯槽膿漏(しそうのうろう)と進んでいきます。歯周病の進行過程で現れる各疾患について解説します。

            歯肉炎

            歯周病の最初の段階です。歯ぐきだけに炎症が起こります。自覚症状がほとんどないため、なかなか気づきにくくはありますが、定期的に歯科検診を受けるなどして早期発見を心がけたいところです。 また、歯ぐきの腫れや赤み、歯磨き時の出血といった症状があれば、歯肉炎である可能性が高いといえます。気になる症状が見られた場合は、早めに歯科医へ相談することをおすすめします。

            歯周炎

            歯肉炎が悪化すると起こる疾患です。歯ぐきだけでなく歯を支える骨や歯周組織にも影響が及びます。炎症が歯ぐきの内部にまで広がり、進行するに従い、歯周ポケットが深くなっていきます。歯ぐきが下がり、歯が長くなったように見えるようにもなるでしょう。また、プラークや膿が原因で、口臭が強くなることもあります。

            歯周炎・歯槽膿漏(重度の歯周病)

            歯周炎がさらに進行すると、歯槽膿漏と呼ばれる状態に至ります。これは歯周病の中でも最も深刻な段階です。この状態では、歯を支える骨が大幅に失われ、歯がぐらつき始めます。最終的には歯が抜け落ちる可能性もあるでしょう。噛む力が弱くなり、食事がしにくくなることもあります。

            歯周病の予防法とは

            歯周病は適切な口腔ケアと定期的な歯科受診によって予防できる疾患です。初期段階では自覚症状が少なく、気づかないうちに進行することが多いため、日々のケアと専門的なメンテナンスの両方が重要となります。ここでは、歯周病予防のために実践すべき具体的な方法について詳しく解説します。

            プラークコントロール

            プラーク(歯垢)とは、細菌が集合して形成される「バイオフィルム」と呼ばれる粘着性の強い膜状の物質 です。このバイオフィルムは、歯の表面だけでなく、歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)や歯間部にも蓄積し、放置すると歯ぐきの炎症を引き起こし、歯周病へと進行します。   バイオフィルムは通常のうがいでは除去できず、歯ブラシだけでの清掃では約60%程度のプラークしか取り除けない とされています。そのため、より効果的なプラークコントロールを行うには、以下の方法を組み合わせることが重要です。  

            ① 正しいブラッシングの実践

            1. 歯と歯ぐきの間に、歯ブラシを45度の角度であてる
            2. 一度に磨く歯は1〜2本。軽い力で歯ブラシを20回ほど細かく動かす
            3. 同様に隣の歯を磨く
            4. 前歯の裏は1本ずつ歯ブラシを縦に当てて磨く
             

            ② デンタルフロスや歯間ブラシの使用

            歯と歯の間に蓄積したプラークは歯ブラシだけでは除去しにくいため、デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを併用することが必須 です。特に、歯周ポケットが深くなっている場合は、サイズの合った歯間ブラシを使用することで効果的に清掃ができます。  

            ③ 抗菌性の洗口液の活用

            クロルヘキシジンやリステリンなどの抗菌作用を持つ洗口液は、プラークの再形成を抑制する働き があります。特に、歯周病のリスクが高い人や矯正中の方には、補助的なケアとして推奨されます。  

            ④ 唾液の分泌を促す習慣

            唾液には自然な自浄作用があり、口腔内の細菌の増殖を抑え、pHバランスを調整する働き があります。特に、ドライマウス(口腔乾燥症)に悩む人は、水分補給やよく噛んで食べる習慣を身につけることが重要 です。 ※洗口液はあくまで補助的な役割なので、歯ブラシの代わりにならないことに注意しましょう。歯磨きしすぎて歯茎を痛めてる人におすすめします。

            スケーリング・ルートプレーニング

            歯科医院で受けられる専門的なクリーニング は、セルフケアでは取り除けない歯石や歯周ポケット内のプラークを除去する ため、歯周病予防に欠かせません。特に、一度固まってしまった歯石は歯ブラシでは除去できないため、定期的なプロフェッショナルケアが必要 です。  

            ① スケーリング(歯石除去)

            スケーリングとは、超音波スケーラーや手用スケーラーを使い、歯の表面や歯周ポケット内の歯石を除去する処置 です。  
            • 超音波スケーラー(振動で歯石を粉砕)
            • 手用スケーラー(細かい部分の歯石を除去)
              歯石はプラークが石灰化したもので、細菌の温床となるため、歯周病を悪化させる原因 になります。特に、歯ぐきの下に付着する「歯周ポケット内の歯石(サブジンジバル歯石)」は、歯周炎を引き起こす ため、歯科医院での除去が不可欠です。  

            ② ルートプレーニング(歯根面の滑沢化)

            ルートプレーニングとは、スケーリング後に歯の根の表面を滑らかにする処置 です。この処置を行うことで、以下のような効果が得られます。  
            • 歯周ポケットの奥に細菌が再付着しにくくなる
            • 炎症を抑え、歯ぐきが引き締まる
            • 歯周病の進行を抑制し、歯を支える組織を保護する

            歯周病の検査

            歯周病の早期発見のためにも、次のような検査がよく実施されます。
            歯周ポケットの測定(プロービング検査) プローブという器具を歯と歯ぐきの間に差し込んで、深さを測定する
            歯の動揺度の検査 歯を軽く押してぐらつきがあるか確認する
            プラーク付着率の検査 染色液を使って歯の表面に残ったプラークを確認する
            レントゲン検査 歯と歯を支える骨の様子ををレントゲンで撮影して確認する

            当院の歯科検診の特徴

            当院の歯科検診では、歯周病の検査の一環として、磨き残しの割合を数値で管理しています。これにより、患者さんが自身のブラッシングの精度を客観的に把握し、改善への意識を高められるようサポートしています。また、鏡を使いながら歯磨きの方法を具体的に指導することで、どの部分を重点的にケアすべきかを明確に理解していただけます。   検査の結果、口腔内の状態が良好な場合はその維持方法を、改善が必要な場合は次回の検診までに取り組むべきポイントを丁寧にお伝えします。   さらに、当院には日本歯周病学会認定認定医が在籍しており、歯周病の予防・治療に幅広く対応しています。初期のケアはもちろん、進行した歯周病の専門的な治療にも対応しておりますので、不安やお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

            まとめ

            歯周病は大人の約8割がかかるとされる一般的な疾患です。「歯の病気」と甘く考えて放置すると、歯を失うだけでなく、全身の健康にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。 毎日の正しい口腔ケアと定期的な歯科検診の受診によって、積極的に予防しましょう。 また、歯周病は早期発見・早期治療も重要です。その意味でも定期的に歯科医の診察を受けることは大切といえます。自分の歯と全身の健康を守るためにも今日から正しいケアを始めましょう。

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            私は東京医科歯科大学の歯周病専門外来にて、難症例を含む幅広い治療の研鑽を積み、その後は都内歯科医院にてお子さんからご高齢の方まで多くの患者様のお口の健康づくりをサポートしてまいりました。

            患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせて、あらゆる治療の選択肢をご提案し、心から納得していただける治療法をお選びいただけます。神保町ミセ歯科・矯正歯科は、患者様との信頼関係を大切に築きながら、ドクター・スタッフともに一丸となって、あなたの健康を末長く支えてまいります。

              私は毎日多分ある教育人という事の所をなっですで。何だか場合を啓発通りは多分その反抗ですなまでを云いて出したにも留学聴いたたから、少しにはしますありませな。何だか場合を啓発通りは多分その反抗ですなまでを云いて出したにも留学聴いたたから、少しにはしますありませな。

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              症例集

              BEFORE

              AFTER

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              年齢/性別30代女性
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              【89】型取りの材料

              こんにちは衛生士の會澤です。

              みなさんは歯科医院で型取りをしたことはありますか?

              詰め物や被せ物、マウスピース作製の時などに型取りします。

              型採りに使用する材料(印象材)には大きく分けて2種類あります。

              ①アルジネート印象材

              ②シリコンゴム印象材

              今回は、アルジネート印象材についてのお話させていただきます。

              アルジネート印象材は現在、歯科診療で最も使われている印象材になります。

              よく見るのはピンクのものだと思いますが、ピンク以外にも緑や白などもあります。色によって効果スピードが変わります。

              アルジネートの主成分は、アルギン酸ナトリウムと石膏です。

              アルジネートは時間が経つにつれて水分が蒸発しその後収縮し、変形してしまう恐れがありますので型取り後はすぐに石膏を注がないといけません。

              〜型取りの流れ〜

              ①トレー試適

              患者様それぞれ口の大きさが違うので、まずは口の中で試適します。

              ②練和

              アルジネート印象材の粉と水をゴム性のカップに入れて、しっかり粉と水が混ざるようによく混ぜます。

              この際に水温は低い方が硬化スピードは遅くなります。

              ③脱泡

              粉と水がしっかり混ざりきったら脱泡します。

              この時にしっかり脱泡できていないと材料の中に気泡が入ってしまい精密な型取りができないので、カップに押しつけるように脱泡します。

              ④トレー盛り付け

              ⑤型取り

              流れは以上になります。

              硬化時間は大体3分ほどで型取りができ、その後は型に石膏を流し込み終了となります。

              石膏を注ぐ時も気泡が入らないようにバイブレーダーにかけながら注がないといけないのでとても大変です。

              次回はシリコン印象材についてお話ししますので、お楽しみにお待ちください。

              少しでも参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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              臨時休業のお知らせ

              3月21日(金)は院長が勉強会へ参加のため休診とさせていただきます。 ご迷惑おかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

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              【88】デンタルフロスの使い方

               

              こんにちは

              本日はデンタルフロスの使い方についてお話いたします。

              まず、全ての歯と歯の間の隙間にフロスを通すには、40~50センチくらいで切って使います。

              そして歯と歯の間に糸をあて、のこぎりを動かすように前後に動かしながらゆっくりとフロスを通していきます。

              歯の根元まで糸が入ったら、歯の側面に糸を沿わせるようにして前後、上下に動かし歯垢を除去します。

              慣れないうちは鏡を見ながら歯と歯の間を一ヶ所ずつていねいに行っていきましょう。

              デンタルフロスは歯と歯の間を通すだけでは歯垢をきれいに取り除けません。

              フロスを左右の歯に沿わせるようにし、前後だけでなく上下にも動かし、フロスが歯に当たる角度を変えてなるべくフロスが歯の側面全てに触れるよう、歯に擦りつけるようにすることで、歯と歯の間の歯垢や食べかすを効果的に取り除けます。

              フロスを通す際は力を入れすぎないように注意しましょう。

              歯肉炎を起こしている方は、フロスを当てると出血がある場合がありますが、歯垢を取り去ることで炎症がおさまりだんだんと出血することは無くなってきます。

              歯ブラシだけでの歯磨きでは歯垢は全体の6割程度しか除去できていません。

              4割も磨き残しがあることになります。

              毎日の歯磨きに歯ブラシに加わえデンタルフロスを使用し、虫歯や歯周病を予防しましょう。

              本日はデンタルフロスの使い方についてお話させていただきました。

              デンタルフロスは当院でも取り扱っておりますので気になるかは、お気軽にお声掛けください。

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              【87】マウスウォッシュ

              こんにちは衛生士の會澤です。

              みなさんは洗口液(マウスウォッシュ)を使っていますか?

              私が担当させていただいている患者様に定期検診などでお伺いすると、4人に1人ぐらいの確率で使っていると聞きます。ですので大半の方が使っているもしくは使ったことがあるかと思います。

              本日はマウスウォッシュでも、よく歯科医院で見るコンクールFの洗口液効果をご説明します。

              まずコンクールFの効果ですが、虫歯の発生および進行の予防、歯肉炎の予防、歯槽膿漏の予防、口臭の防止などがございます。

              主な成分ですが、クロルヘキシジングルコン酸塩液(薬用成分)、グリチルリチン酸アンモニウム(薬用成分)、緑茶抽出液(矯味剤)、L-メントール(矯味剤)、エタノール(溶解補助剤)になります。

              クロルヘキシジングルコン酸塩は高い殺菌作用があるため細菌の表面に殺菌成分が付着し、虫歯菌や歯周病菌を破壊することができます。

              また、細菌の付着を抑制するため歯の表面・粘膜に殺菌成分が付着し、細菌の付着を防止にもなります。

              【注意】クロルヘキシジンアレルギーの方はご使用をお控えください。

              使用方法ですが、コップに大体50mlの水を入れ5〜10滴ほど垂らしブクブクうがいをするだけになります。

              刺激は少なく、後味スッキリのミント味が特徴的です。

              殺菌成分が歯の表面まで届けるためにも、基本的には歯ブラシ後に使用しいただくのがおすすめです。

              洗口液は歯磨き粉と同様、いろんなメーカーから発売されているので種類が多く選択するのに悩むかと思いますがその際は成分をよく見ていただき効果が何かを調べていただければと思います。

              もしご不明点であったり気になることがありましたら、聞いていただければと思います。

              少しでも参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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